夜中に未知の世界へ。ますます眠れなくなる本。
不眠症・・・というより、
全然眠れないというのではなく、
眠くなるタイミングが狂っているためか
変な時間に目が冴え変な時間に眠くなる、
そんな日常が続いていると慣れてしまい、
強引に生活サイクルを戻そうとせず
素直に自分のリズムに従うようにしてからは
ずいぶん気持ちがラクになりました。

そんな眠れない夜に備えて
図書館から借りてきた千早茜さんの
”透明な夜の香り”はとても面白い本でした。
元書店員だった若い女性が
古い洋館に住む天才調香師の男性に雇われ、
家政婦のような仕事を始めるところから
ストーリーが展開していきます。
あらすじについてはここでは省きますが、
ぼくにとってとても印象深い箇所があり、
その部分を抜き出してみました。
”ああ、どうして人はつらいことを話すときに
笑おうとするのだろう”
”匂いは残るんだよね、ずっと。
記憶の中で、永遠に。みんな忘れていくけど”
”レモンチェッロは春の光を
集めたような色をしていた”
こんな箇所を抜粋してもこの小説の良さは
全然伝わらないかもしれませんね。
ぼくは嗅覚が鋭いわけでもなんでもなく、
匂いに関する知識も持ち合わせていないので
未知の世界に飛び込んだような状態。
それでもストーリーに飽きることなく
ワクワクしながら3夜で読了してしまいました。
長編小説なのにあっという間(笑)。
千早茜さんの小説は”魚神”が初めてでした。
このブログで以前に紹介したことがあります。
この小説もとても面白かった記憶があります。
本当はあまり面白くない小説を読んだほうが
早く眠れるのでしょうけど、
彼女の小説は先が気になって気になって
眠気がやってきません。困ったものです。


