しまい方と取り出し方。

必要じゃないことは記憶に残らない。
人間の脳はそういうふうにできてる

そう思っていましたが、
私の頭の中に記憶されたものの中で、
なんでこんなことを覚えているのかと
不思議に思う記憶がたくさんあります。
そうかと思えばなんでこんなに
大切なことを忘れてしまったのかと
自分が情けなくなることもたくさん。
忘れていたことが急に蘇ってきたり、
ひとつの記憶が別の記憶と混ざって
結合してしまっていたり。
要するに私の頭の中は5歳の男の子の
部屋のようにひどく散らかったまま。

頭のいい人の記憶って頭の中にたくさんの
抽斗(ひきだし)があって
ひとつひとつきちんと分類整理された状態で
格納されているらしいですね。
だからどんなに古い記憶だって
抽斗を開ければいとも簡単に取り出せるし
けっして埃をかぶることもない。
千と千尋の神隠しの釜爺が長い手を使って
薬草を取り出すみたいな感じなのかな?
だけど必ずしも頭のいい人のすべてが
人間性に優れているわけではないし、
私のようにとっ散らかった頭の人の
すべてが人間的に劣っているわけでもない。
(そう思っていなくちゃやってられない)
私は人間的にはまったく問題ないから
あとは抽斗をどんどん足していくだけで
明るい未来が見えてくると思います(笑)。

でもよく考えてみると誰もが
生まれながらに無数の抽斗を持っているって
気がしてくるんですよ。
私たちは絶えず新しい記憶を抽斗の中に
しまう作業を頭の中でやっている。
にも関わらず、しまったはずの記憶が
取り出せないのはなぜ?
まるで高層マンションに住む友だちを
はるばる訪ねて来たはいいけれど
部屋番号を忘れて途方に暮れながら
地上から高層マンションを見上げる心境。
こうなったら一部屋ごとに虱潰し作戦で
訪ねていくしかない。
だけど友だちの部屋を探しているうちに
こんなことを思い始めるのだ。
私はいったいなにを探しているのだろうと。

写真は先日市場で買った南アフリカ産の
グレープフルーツ(ほぼ1ガロン)缶詰。
消費期限2日前だったためたったの200円。
昨日缶を開けてジップロックに
移し替えて大部分を冷凍庫に保存しました。
ウチの冷凍庫って私の頭の中とそっくり。
しまった覚えのない食材がどっさり(笑)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

gooblog

前の記事

本心を知っている存在。
gooblog

次の記事

ずっと耳に残ってる。