首を長くして。

ずっと待っている

水平線から太陽が顔を出すのを

鉢植えの蕾が花開くのを

貨物列車が鉄橋を渡るのを

新しい靴がやってくるのを

船が港に戻ってくるのを

雨上がりの海に虹がかかるのを

あの歌が流れてくるのを

向日葵畑に爽やかな風が吹くのを

夜空に満ちた月が昇るのを

安心の知らせが届くのを

時計の針がカチカチいってる

カレンダーの端がパタパタしてる

私の気持ちは待って、待って、

待ち焦がれているのだった

※友だちの家のカウンターに

置かれていた蚊取り線香。

倒れないように缶の中には

水が入っているらしいです。

ビールの空き缶をこんなふうに

利用できる友だちを

私は複雑な気持ちで尊敬しています。

ちょっと写真を撮らせてねと言ったら

変な尊敬の仕方をしなければね、だって。

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