自己催眠の術。

こうしてこういう場所に来てみて
ベンチに座ってつくづく感じること・・・
もしかしたら、ビタミンとかカルシウムとか
ミネラルとかタンパク質とかと同じように
“広い景色”っていうのも人間には
必要不可欠な栄養素なのかも知れません。
頭の上に乗っかっている面倒なことや厄介なことを
フルフェイスのヘルメットを取るみたいに
ポコッと取り出しちゃって
いったんベンチの隣に置いてみる。
そんなことできるわけないでしょ、
ムリムリムリ!ってあなたは思うかも知れない。
でも目の前に広がる景色を眺めてぼんやりしていると
取った覚えのないヘルメットが
いつの間にか頭を離れてあなたの隣に。
あなたはこうやってクヨクヨチマチマを
客体化して眺めることで、きっとこう思う。
えっ?なんだ、意外と小さいじゃん、と。
あなたの視線はヘルメットを離れ
眼前に広がる開放的な景色に移る。
海面を渡ってくる気持ちいい空気。
それを胸いっぱいに吸い込んで、そして吐く。
何度も深く呼吸しているうちに
小さなことでクヨクヨチマチマ考えていた自分が
だんだんアホらしく思えてくる。
そうなったらしめたもの、あなたに笑顔が戻ってくる。
あなたは再びヘルメットに目をやり、
ここに置いて行くわけにもいかないので
渋々ヘルメットをかぶる。
あれっ?さっきより軽くなってるじゃん!
あぁ、ここに来てよかったな。

ここはそう思える場所。
説明が長いですね、わたし。
ちなみに”あなた”とは”わたし”のことです。

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