眼を閉じて坐る。
いろんなことを思ってみたくなって
ひとつまたひとつと思い出していたら
あまりにもたくさんのことが一度に
押し寄せてきてコントロールが崩壊した
まるで雪崩に巻き込まれたみたい
呼吸は苦しくなって唇が震え出してきた
そして急激に身体が冷たくなっている
本当にもう大変なことになっていたんだ
いろんなことがあんなに乱暴なヤツだって
知っていたらあんなふうな思い出し方は
しなかったはずなんだよ
それでもなんとか必死に耐えていたら
遠くの方から例のイースターエッグの
眩い光がずんずん近づいてきて
少しずつ安定を取り戻して震えは止まった
それからぼくの内側は宇宙空間みたいに
真空になって体温を取り戻したのだった
なにもない平板で退屈な時間を過ごすより
一度気持ちが壊れてから激しく葛藤し
安定を取り戻すほうが充実感があるぜ
風通しが良くなっただろ?
もうひとりのぼくの声が
目覚めたぼくの掌にテレパシーで届く
ぼくは床から立ち上がりながら
たしかにすっきりしていると感じる
心はいつだって幻影を生み出すし
それを膨らます性質をもっている
だからこそ風通しを良くしておきたい
たくさんのことを心の中に浮かべるのは
なにもかもを風に攫って欲しいから
ぼくは掌を見ながらそう思った
※写真は・・・名前を忘れたけど
サラダに入れるレタスの一種。の赤ちゃん。
植え替え作業が大変そう。