清々しい休日の朝。
圧倒的な空の青さの中に
ひとり立ち向かうように立つ送電鉄塔。
ぼくはどうやらこの送電鉄塔が好きみたいで
過去に何度もここで写真を撮っている。
特に思い出に残るような出来事もないのに
ここを通るたびにほとんど条件反射的に
カメラを向けてしまう。
なんでだろう・・・
文句を言うことも姿勢を崩すこともなく
淡々と電気を送り続けるその健気な姿に
惹きつけられるからだろうか。
些細なことでぼやいてみたり
だらしない日々を送る身からすれば
手本とすべき眩しい存在に違いない。
人間は自分にないものに好奇心を抱き、
好きになって手に入れたくなるらしい。
“らしい”と書いたけど本当はそんなこと
よく分かっているし、ぼくだって紛れもなく
その中のひとりだと思っている。
ぼくの場合、好奇心を抱き
好きになるプロセスまでは一緒だけど、
相手が送電鉄塔だとさすがに所有欲まではない。
ここを通るたびに写真を撮れさえすれば
こじんまりと満たされるのだ(笑)。
※写真と文は一昨日のものです。