海辺にて。

ひとり夢中になって
パノラマ写真を撮っていたら
海がペロリと舌を出して
ぼくの足を舐めたのだった
慌てて後ずさりしたけど
23歩下がっただけであきらめ
あとは濡れるにまかせた
予備の靴なんて持ってない
ジーンズの裾もビショビショ
裾を巻き上げ靴下を脱いで
足を太陽のジリジリで乾かしながら
水平線のビミョーな曲線を
しばらく眺めていたら
スーッと入ってきたんだよ
とにかくスーッとね
とても開放的な気持ちの時間

くるぶしまで張り付いていた砂を
ポーンとやったら落ちたけど
靴とジーンズの裾はまだまだ
太陽の力を必要としていた

足元を乾かしながら
よく晴れた空と広い海を眺めていたら
ハマチドリのツガイがやってきた
波際の歩き方のお手本みたいだった

足元を乾かしている間
同じ曲を繰り返し聴いていた
Eaglesのコピーバンド
とても上手だなぁって思った
美しい曲だけどその曲には
ネイティブ・アメリカンが入植者に
土地を奪われ次第に権力者たちに搾取され
支配されていくさまが描かれている。

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