楽しい不安。

よく晴れた日曜日の朝の散歩、
 フレディの行くに任せてついて行ったら
 一度も来たことのない町に迷い込みました。
 とりあえず見晴らしのいい高台に出たので
 写真を撮ったはいいけれど、ここはどこ?
 眼下には心細くなるような狭い道が
 クネクネ家々を縫うように続いていました。
 来た道を引き返せばよかったのですが、
 フレディはずんずん先へ先へと坂を下って
 その心細くなるような道を歩いていきます。
 不安は的中しぼくたちはいくつもの袋小路を
 行きつ戻りつしながら、これはまるで
 ぼくの人生みたいだと思ったのでした。
 だけどこういう種類の不安は楽しいですね。
 フレディがいなければこの町の景観を
 知ることもなかったわけですから。
 道のクネクネもけっこうそれなりに楽しい。
 かつて“知らない町を歩いてみたい“と
 ジェリー藤尾が歌っていましたが、
 ぼくの知らない町は身近にあったわけです。
 かなり、ね。
 ぼくの人生の身近なところにも
 まだまだ知らない景観が広がっている・・・
 そう思うととてもワクワクして
 好奇心のアンテナがピーンと立つのでした。
 アホみたいなことを書きましたが
 本当にそう思うのでした。


