時事刻々と変化する空。
青く済んだ先日の空には
ひとつも雲が浮かんでいなかった。
気温は低いけど風がないから助かる、
そんな気持ちでのんびり散歩していて
ふと何気なく空を見上げたら
すでに半分以上が雲に覆われてしまっていた。

ほんの20分くらいの間の急激な変化。
山村暮鳥の詩から感じられるように
雲って旅をするイメージがあるけど
もしそうなら今朝の雲はとんでもなく
速いスピードで流れてきたことになる。
そんなことはまず考えられない。
たぶんこの雲はぼくの頭上で生まれたのだ。
雲は生まれ成長し、くっついたり
カタチを変えながら空に浮かび、
空を覆い尽くすかそのまま消えてゆく。
あるいは気が向けば旅に出るのだろう。
子どもの頃、空にぽっかり浮かんだ雲に
乗れたらどんなに気持ちいいだろうと思った。
でもそれはまだ高所恐怖症になる前のこと。
今の自分は雲に乗ることよりも眺めながら
いろいろなことを考える人間になった。
そう、ぼくにとってなにかを考えるには
雲はお誂え向きの素材なのだと思う。
春を冬に変えようとする人たち
いったいなにが彼らを駆り立てるのだろう。
戦禍から逃れる人たちのための
銃弾もミサイルもドローンも
けっして侵入することのできない中立の
美しい島があればいいなって思う。

