声のない会話。

コンクリートの土留め壁の
隙間から顔を出して
たくましく生きる命。

「どこに生まれたかなんて
いちいち気にしていたら
美しい花は咲かせられないわ。
芽を出したら咲くだけよ。
ただそれだけのこと。
どう?私 美しい?」
「ああ、とっても!
もしよかったら1枚写真を
撮らせてもらえるかい?」
「えぇ。きれいに撮れるならね」

パシャ!

「どんな感じかしら?」
「ほら」
「あら?少しピンぼけじゃない?
それにアングルもイマイチね。
わたしはもっと美しいわ。
それをこれからふたりで
見つけていきましょ」
「・・・・・えっ?」
「えってなによ、そのえって!」

たくましい命はわがままだった(笑)。
真っ白い花を寄って撮ると
ピントが合いにくいってことを
学ばせてもらいました。
目で見るとちゃんとかわいいのになぁ。

「それってお世辞かしら?」
「いや、いや、いや」

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