命の残酷さと輝きと。

ひとつの感情が立ち上がっては去り、
 新たな感情が押し寄せては引いていく。
 生きることの幸せと虚しさ、
 解り合うことの悦びと難しさ、
 激しく脈打つストーリー展開に翻弄され
 濃密な生の時間の中に没入しながら
 キラキラ輝く命の鼓動を感じていた。
 “カラスのジョンソン”は
 生きていく上でとても大切なことを
 私の心の中に強く思い起こさせ、
 それをそのままそっと置いていった。
 そんなふうに思える読み応えのある本だった。
 読み終わったばかりなのに
 また最初のページを開いている。



