ひとつの考え方。
人から何かをしてもらった時、
本来なら”ありがとう”という
お礼の言葉を伝えるべきなのに、
どういうわけか”すみません”という
言葉が口をついて出てしまう。
感謝を伝える言葉のバリエーションに
謝罪を意味する言葉があるのは
どうやら日本だけのものらしい。
これは自分のために相手の労力や
貴重な時間を奪ってしまって
申し訳ないとか畏れ多いという
気持ちの表れなのだと思います。
古語の”かたじけない”も同じですね。
自分の嬉しいという気持ちより
相手を気遣う気持ちのほうを
優先する考え方は美徳である反面、
相手を困惑させたり萎縮させたりする
恐れのある言葉なのかも知れませんね。
これは私を滅して公に尽くすというのと
どこか繋がりがあるような気がします。
かく言う私も感謝の言葉のつもりで
”すみません”を使うことがあります。
そういう時ってやっぱり
相手に気を遣わせてしまって
申し訳ないという気持ちが
先に立っちゃうんですね。
でもたいていの場合は後から考えると
素直に”ありがとうございます”と
自分の気持ちを伝えたほうが相手にも
喜んでいただけるのかなって思います。
Would you like some coffee?
Oh, I’m sorry!
なんて通じるわけありませんね(笑)。
今、心理学者の相川充(あいかわあつし)氏の
”人づきあいの技術”という本を読んでいます。
すごく面白い。