ありがたい。
“きちんとしなければいけませんよ”
ときどき唐突にこんなメッセージが届く。
それが声とか文字として耳に届くのだったら
誰に言われたのか見当がつくのだけれど
それは声でも文字でもなく
なにかイメージのようなものとして
私の意識下に浮かんでくるのだ。
でも確実に分かるのはそれは自分が意識的に
思い浮かべたものではないということだ。
なぜそれが分かるのかというと、
浮かび上がるメッセージに
明らかに別の人の体温を感じるから。
あなたは誰?そう問いかけても
いつもそれ以外のメッセージは届かない。
誰かからきちんとしなければいけないと
言われるということは、つまり
ぼくがきちんとしていないからだろう。
参ったなぁ、とぼくはいつも思う。
きちんとした生き方ができていれば
こんなメッセージは届かないはず。
たぶん曖昧にしていることとか
優柔不断な態度を取り続けて
周囲に迷惑をかけていることが
人並み以上なのだろう。
それは果たしてどんなことか。
思い当たる節があるような気もするし、
それは手違いで届いたメッセージのような
気がしないでもない。
いや、ぼくは自分がきちんとした
生き方ができているとはとても思えないから
手違いという線は消さなければならない。
だから素直に自分を省みることになる。
・・・まあ、いっぱい出てくるわ、
きちんとしてないことが(笑)。
いっぺんにはできないけれど、とりあえず
できるところからきちんとしていこう。
普通はこんなメッセージが届いたら
ウザったく感じそうなものだけど
不思議なことにぼくはとてもありがたく
受け止めてしまう。
根がタンジュンだからなんだろうか。
それとも受け取ったメッセージに
体温を感じるからなのだろうか。
あなたは・・・誰?
もしよろしければ、
ぜひとも一度お会いしたいです。
“いやよ”
ほぇ?
※写真は”ハンカチの木”の落花。
拾い上げ手に取ると絹のように柔らかい。
樹を見上げると本当にハンカチが
ぶら下がっているように見えました。