比べられない。
テニスが”好き”というのと
海の景色を見るのが”好き”というのと
あの店のカツ丼が”好き”というのと
野生の花が”好き”というのと
ターコイズブルーが”好き”というのと
友だちのやさしい気遣いが”好き”というのと
料理している時が“好き“というのと
フレディとの散歩の時間が”好き”というのと
地平線から昇ったばかりの
満月を見るのが”好き”というのと
アイデアが生まれそうな時の部屋の中の
明るい空気感が“好き“というのと・・・
好きなことや好きなものを
思いつくままに書いてみたけれど、
同じ”好き”という気持ちでも
それぞれ“好き“の種類がまったく違う。
それらをどうして”好き”なのかを
説明することなんてできないし、
なにがいちばん好きかだって
うまく答えられない気がする。
”好き”には理由もいらないし
順位を付ける必要もないんだよね。
だいいち”好き”をなにか別の”好き”と
比較してみるなんて意味がない気がする。
なぜ好きなのかは答えられなくても
どういうふうに好きかは言い表せそう。
プランターに土を入れて種を蒔くように
このままたくさんの“好き“を育てて
自分の内側を“好き“で満たしていきたい。
どういうふうに好きかを考えながら。
※芸術的に美しく散った落ち葉。
それは季節外れの風の作品。