サッちゃんの笑顔。夢の中でテニスの個性的なレッスンを受けた。

テニスを再開する夢を見た。
ずっとレッスンを受けてきた
懐かしいコートにぼくはいる。

戻ってこれて良かったねと
仲間みんなが温かい声をかけてくれる。
手首の炎症が再発するのではと
少し不安なんだけどね。
だけど本心は嬉しくてたまらない。
ぼくは身体の様子をみるように
ゆっくり丁寧にストレッチをしながら
みんなと言葉を交わす。
しばらくするとコーチがやって来た。
コーチは見たこともない人だった。
よく日焼けした顔の中年の女性。
なぜか首からホイッスルを下げている。
ちょっと神経質っぽい表情。
途端にコートが緊張感のある空気に変わる。
みんなキビキビした動きで横一列に整列した。
ぼくも慌てて顔を引き締め列の端に加わる。
コーチが列を見渡し「番号!」と言うと
右から1、2、3・・・と順番に声を上げた。
マジか。ぼくが休んでいた間にレッスンが
こんなふうに変わってしまったのかと驚く。
順番が回ってきたので左端にいるぼくは
みんなにつられて「キュウ!」と叫ぶ。
緊張感から声が裏返ってしまった。
みんながクスッと笑う。コーチは笑わない。
すぐに「始め!」とコーチの声が飛ぶ。
まるでここが軍隊で柔道の指導が始まるようだ。
よく見ると手前側コートの中央に
跳び箱が置かれている。
えっ、なんで?数えると高さは5段。低い。
なんの説明もなくコーチがホイッスルを吹く。
みんな軽やかな動きで次々と力強く
踏み切り板を蹴って跳び箱の上に手をつき、
クルッと1回転して着地。・・・ウソだろ!
ぼくは目を丸くして、というより
目ん玉が飛び出すんじゃないかと
思うくらいに目の前で起こっている光景に
びっくりしてしまった。
やがてぼくの順番が回ってきた。
逡巡しつつコーチの顔を見ると、
コーチは顎を跳び箱へ突き出す。
早く飛ばんかいという目をしている。
ぼくにはあんなことできるわけがない。
でもとりあえずチャレンジする姿勢だけは
見せなければならない。
恐々走り出し踏切板で一旦立ち止まってから
おでこと両手を跳び箱について三点倒立をした。
みんな驚きの声をあげて拍手している姿が
逆さまに見える。
だけど逆さまに見えてもコーチは表情を変えない。
鉄の女、マーガレット・サッチャーみたいだ。
ぼくが三点倒立をしたままじっとしていると
サッチャーが顔を顰め舌打ちをした。
その途端ぼくはバランスを失い背中を強打して
そのまま跳び箱の向こう側に崩れ落ちた。
夢の中だったのでバーチャルな痛みを感じる。
背中をさすりながら起き上がると
もうみんなは二人1組になって
ボレーボレーを始めている。いつの間に・・・。
ぼくは9番手なので相手がいない。
所在なげにしているとサッチャーに肩を叩かれた。
「私が相手してあげるわ。100往復が目標よ。
あんまり早く終わったら往復ビンタね」
往復ビンタって・・・スポ根ドラマか!
サッチャーは意外とボレーが上手かった。
テニスコーチだから当たり前といえば当たり前か。
結局ぼくたちは143回ラリーが続いて終わった。
どの組より長続きしたみたい。
思いのほか長く続いたせいかぼくは息を切らし、
サッチャーは満足そうに微笑んでいる。
往復ビンタが飛んでこなくてよかった。
というかサッチャーが笑顔になったことのほうが
嬉しかったといえば嬉しかった。
みんなを楽しませるためにぼくはテニスをしている、
そんな気持ちになれた夢だった。

手首の痛みがほとんどなくなったので
1月からレッスンを再開します。
コートに跳び箱が出現しないことを祈りつつ。

※写真は手作りのクリスマスリース。
チャッピーに絵を描いてもらいました。
来年はいいことがたくさん起こりますように。

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