ゆく夏。

昼間はまだ灼熱の国

真夏の王が睨みを効かせ

獰猛な光の兵士たちが

弱った魂を探している

夜が始まると涼やかな風

秋の王妃が安息を従えて訪れ

草むらの小さな魂たちが

王妃のために管弦楽曲を奏でる

一日の中に夏があり秋がある季節

少しずつ光に力がなくなると

木の葉たちは息を吹き返し

秋が深まれば森の中は落ち葉の絨毯

そこを踏み歩きながらぼくたちは思うのだ

あのギラギラした真夏の王は

どこに行ってしまったのかと

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