したいことができるなら。
もう長い間、旅をしていないし、
ここのところ旅をしたいという気持ちすら
忘れかけているような気がします。
見慣れた景色の中にいる自分、
新しいことが起こらない日常生活、
降り積もる時間の重さに押し潰され
ぺしゃんこになりそうな気力・・・
そういうことが自分の気づかないうちに
じわじわ自分に近づいてきていて
すごく怖くなることがあります。
いつだったか真っ青な空の中を
ゆっくり渡る雲を見てそんなことを感じ、
時を違(たが)えてその時の気持ちを
なんとなく思い出したのかも知れない。
焦燥の気持ちがどこかにあるのか
のんびり流れる雲と今の自分が
同じ時間の流れの中にいるとは
思えなくなっていたのだと思います。
焦燥感は自分のリズムを蝕んでゆく。
だからこそそれを修復するために
私は旅がしたくなったに違いない。
今はそれができなくても
旅に出たいという気持ちは
ずっと大切に持ち続けていきたい。
あぁ、こんなことを書いているうちに
本当に旅がしたくなってきました。
寒くなったら寒いところに行って
温泉と温かい料理と地の人との交流に
和み、癒され、リズムを取り戻すような旅。
けっして贅沢な旅がしたいわけではなく
日常ではない場所に自分を置いて
自分をなんとなく眺めてみたいのです。
今までそんな旅をしたことはなく、
しようと思ったこともありません。
私の旅は今まで常に
何かをしに行く旅でしたから。
この心境の変化はなんだろうと思います。
年齢的なものか、衝動的なものか、
それともただの軽々とした思いつきなのか、
自分でもよくわかりません。
でも時々空をゆっくり流れる雲を見ては
そんなことを考えたりしています。
※今日は終日冷たい雨のようですね。
私は靴下を履き厚手のパーカーを羽織って
ベッドに寝そべりながら本を読んでいます。
なんだ、思いっり自分のリズムじゃん、と
思われる方がいらっしゃるかも知れませんが、
それは違います(笑)。